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Channel: 居原田麗オフィシャルブログ「女医R~そんな女の独り言~」Powered by Ameba
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根治を目指してHITV療法にかけてみる

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東京に行った治療に関してたくさん問い合わせもあり、みんなガン仲間たちも情報として知りたいだろうから、書きます田中善先生からご紹介いただいて、自家がんワクチンと平行して始めたのは、HITV療法というものです。東京のICVS東京クリニックに行っています。思うに、がん細胞は免疫から上手く隠れる性質があるので、いくら頑張って自分の免疫を上げても隠れているがん細胞を攻撃できないから、これが攻撃すべきがん細胞だよ、と自分の免疫に教え込む(抗原提示する)ことが大事。そこで、自家がんワクチンは自分の体から取ったがんの腫瘍を使って、これが攻撃すべきがん細胞だよ、と教え込むことができます。そうやって全身に散らばっている細かながん細胞を自分の免疫が長期にわたって攻撃できる体制を作ります。でもすでに腫瘍のかたまりがあると、がんが増えるチカラに自家がんワクチンのチカラでは負けてしまう可能性がある。そこでHITV療法を併用します。HITV療法は治療型のがんワクチンです。HITV療法では自分の血液から取り出した成分を1ヶ月ほど培養して樹状細胞を作り、できた樹状細胞は素晴らしい技術によってCTガイド下で直接腫瘍内へ注入されます。樹状細胞は速やかにがんの目印(抗原)を認識し、T細胞を誘導してがんを攻撃させます。体の中でワクチンが完成するようなイメージでしょうか。いかに優秀なキラーT細胞を腫瘍内に誘導させるか、がこの治療のポイントです。評価しながら治療し、時には放射線(腫瘍へのピンポイントの照射)を併用することもあり、6ヶ月で治療は終了します。免疫の治療はだらだらやってもダメで、がんも学習して強くなったりもするから、6ヶ月で勝負をつけるということです。6ヶ月後に根治なのか、それで無理ならもう無理かもしれない、そんな想いで挑みます。腫瘍が縮小しないケースでは腫瘍内にサイトカインストームが起こっていることがわかっているらしく、あらかじめ生検でサイトカインストームを起こすサイトカインが陽性であればその対策をしてサイトカインを抑えながら治療をします。また、PD続きをみる

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